私には本がある

仕事が上手くいかなくても、人間関係に行き詰っても、私には本がある

2017年ロシア旅行記(5) エカテリーナ宮殿と夏の庭園




二か月ぶりだよバカヤロー!

 

 

というわけで何事もなく旅行四日目、サンクトペテルブルクは二日目。ちょっと曇り?

同行者のコンディションがあまり良くないものの、バス移動が奏功す。

しかしツアーの団体行動に疲れつつあり、次回はもっと自由時間多めか、個人手配がいいなあと二人で言ってました。社会人になるとどうしても準備に時間取れなくて、ついついお金さえ払えば済ませてくれるツアーにしてしまうのだよねえ

 

午前中はエカテリーナ宮殿へ。

サンクトペテルブルク市街地からバスで一時間くらいの郊外にあるようで、女帝エカテリーナの時代は、この宮殿からエルミタージュまで馬車でごとごと行ったのかなあなんて思いをはせました。

しかし何と言っても豪雨である。

サンクトペテルブルクに限らずロシアはわりと天気が崩れやすいですね。

 

到着してもなお曇天時折小雨の趣ですが、それでも水色の壁がとても綺麗。

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所謂一つのアトラス像

 

あと広くてテンションが上がる!が、その分観光客もえらくひしめき合っているのでげんなりしつつ、宮殿内を堪能する。

靴に茶色いカバー被せてとことこ歩くのが何とも言えず観光客気分です。

しかし、非常に広い空間が、絵や彫刻や天井まで至るほどのサモワールに埋め尽くされ

華美を誇っている様を見ると、執念というか、ここまでやりきったんだぜ!

という人間の気迫を感じ取れます。琥珀の間とか特に、よくもまあここまで。

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広い空間とはいえ、この中に家具だの人だのが入るわけなので、思うほど寒々しくはないのかもしれないと思いながらも、ロシアという地は僅かな空間でさえも埋めてしまいたくなるほどの寒さに見舞われるのかな、などと詮無いことを考えました。

 

あと床がね、やっぱとっても素敵よ。模様が何とも言えず執拗で。丁寧で。ドレス映えする。

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庭もぐるりと散歩する。何でも宮殿の上に据えられているロシアの象徴たる双頭の鷲の像は、どこから見ても双頭になるように、あえて三つ頭がある状態で作られているのだとか。

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双頭でうまく撮れなかった。無念。

 

ロシアのガイドさんが、マナーの悪い観光客に怒っていたのが印象的。

「○○の国では椅子は座るものではなく立つものなんですか?」

というちょびっと嫌味の入った注意方法が日本では聞けない感じで面白かったです。

 

お昼は広めの、aviatorというレストランで。何でこの名前?

ツアー客御用達といった感じのレストランでしたが、ビーフストロガノフ美味しかったです。

ここでも他の人の分までたくさん黒パンを食べました。

 

そしてその後夏の庭園へ。晴れ間が見えてきて少しずつ暑くなり始める。

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上を通過すると、その人目がけてぴゅぴゅっと水が出てくる、いわゆる「いたずら噴水」のからくりを知りちょっと笑ってしまう。知っててもなお挑みたくなる楽しさ。

 

お庭もシンメトリーでだだっ広くて居心地が良いです。そう言えばロシアのゾンビ映画ってあんまりないよなあ、と思う。ゾンビ映画というのがアメリカのお家芸みたいなところがあるからか?ロシアの地ではゾンビなど生ぬるいのか?

高慢と偏見とゾンビ」のラストシーンみたく、広い庭園を駆けてくるゾンビの絵面を想像して楽しんでいました。

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ゾンビがむこうから、こう、わーっと

 

 

フィンランド湾を眺めていると、寒いのだけれどとても落ち着く気持ちになります。遠くに臨むサンクトペテルブルクの街並み。最高じゃないですか~。

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夕方ごろ、遊覧船に乗って市内に戻ります。涎垂らしながら寝てました。

サンクトペテルブルクに着いた瞬間豪雨でびっくりしました。

何でも近々海軍のイベントだかがあるらしく、ネヴァ川に軍艦がとまっていたり、海兵さんが市内をうろついていたりして面白かったです。

 

早めの夕飯は、半地下のこじゃれたレストランへ。ツアーだからか、綺麗なレストランが多くて楽しいです。内装がロシアっぽくないことに他の参加者の方々は不満そうでしたが笑 じゃあクマの剥製でもあればいいのかよ!と思いました。そして後程クマの剥製があるレストランに行くことになる。

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七時頃ホテルに戻り、まだ明るかったので近くのスーパーで会社用のお土産を鬼のように買いました。安定の店員さんの無愛想ぶり。大量に黒パンを買ったから怪しまれたのか。

ホテルからスーパーまで徒歩五分程度にも関わらず、治安が悪く酔っ払いに絡まれそうになる。

ウォッカの空き瓶を持つ酔っ払い、という典型的なロシア人のイメージに、これには岩手も思わずにっこり。ホテルの近くは野良猫がいっぱいいて、我が家の猫に思いをはせるなどしました。

 

あとはゆるりと室内にて過ごします。十一時ごろにおやすみなさい。

 

2017年ロシア旅行記(4) モスクワ2日目~サンクトペテルブルク到着

モスクワ二日目でございます。
本日は午後にサンクトぺテルブルクへ列車移動の予定。

時差ボケか5時頃に起きちゃったのでFGOをちまちまやっていました。
時差ボケって1日に1時間治るらしいので、ロシアとの時差が6時間であること、今回の旅が7日間であることを考えると、ようやく体が慣れてきたな~という頃に日本に帰国という切ないスケジュールになるそうです。

 

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9時頃にホテルを出ます。今日は晴れていて気持ち良い!ノースリーブで涼しくてちょうどよい感じ。


10時頃にトレチャコフ美術館に到着。トレチャコフ…?まあ言うてエルミタージュ程ではないんだろうな、モスクワって他に見るとこないんかな、とかナメきった気持ちで入ったらとんでもない。

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入口からは想像もできないほど中は広くておしゃれです。エカテリーナの肖像画とかトルストイドストエフスキー肖像画とか、アンナ・カレーニナのイメージ絵とか、知っているものも多くありました。

 

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彫刻やら現代美術やらも多く飾られているそうなので、なかなか楽しく見ることができました。とにかく広い空間が多くて私は大満足でした。絵に興味が無くてもそぞろ歩いているだけでたのしい。

 


しかしながら私はどうもイコンというやつが苦手だなあと思いました。
何だかこう、ぎょろりと睨まれていて、何かを試されているような感じがして、すごい怖い感じ。祈りの対象であることを考えれば、あんまり慈母慈母していてもおかしいのでしょうけれど、マリアでさえもじっとりとこちらを睨み付けてくる印象なのは不思議な感じがします。
ロシアの怖さ、暗さ、根本的に人を信じていない感じ(それは善悪の問題ではなく、諦念でもなく、淡々とした事実として人を信じていない)というのが何となく感じられたような気がしました。たかだか数日の滞在で分かるはずもないのだけれど。
図録とばらまき土産も買いました。なんだかんだで一時間半はいたのか。個人旅行なら多分もっといられたと思います。

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12:30頃お昼のレストランへ。
若者向けっぽかったですがツアーの団体客御用達の感じも受けました。トイレがサイケデリックだった。食べたのはペリメニ素朴な小麦粉の味。

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時間が余ったそうなので雀が丘というモスクワを一望できる高台へ
どうやら結婚式のシーズンだったので、花嫁花婿を乗せてやってくるリムジンがたくさんありました。いい景色だもんね。

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眺望とは反対側の方に見えるモスクワ総合大学がかっこいい。社会主義国のすごみ!

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14:30頃レニングラード駅に到着。
ロシアの駅は終着駅が駅名となるらしいです。わかりにくっ。
セキュリティの関係か、ツアー客ゆえか、かなり早めにホームに入りました。ハヤブサ号。有名なガラスのカップ買おうかめっちゃ迷ったのよね~。

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これから4時間かけてサンクトペテルブルクへ向かうわけ!しかし窓がすぐそばにない席だったのであまり楽しめず、食堂車に向うも景色が見られるわけでもなく、本読んだりうとうとしたりして過ごしました。
ロシアのお姉さんはとてつもなく無愛想ですが、たまにとてつもなく気が利いて優しいので、その振れ幅に魅了されます。もれなく美女だしな。

19時頃サンクトペテルブルクに着きます。めちゃ寒。

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半袖の人と分厚いジャケットの人が同じ写真の中にいる。ね?




半袖短パンの人と、えっそれダウンコートじゃね?みたいな人とが普通に歩いてて困惑します。寒さにつよ……くない?の?あれ?でもあのおじさんは半袖どころかノースリーブなんですけど、みたいな光景は今後もあちこちで目撃します。
結論:外の人の格好を見て着て行くものを判断してはいけない。己を信じろ。

ホテルはここ、プーシキンホテル。

コートヤード・サンクトペテルブルク・センター・ウエスト/プーシキン・ホテル予約 - サンクトペテルブルク | エクスペディア

マリオット系列。
楽ちん!変に気負わず使えるお部屋です。しかもマリオット系列ゆえかホテルのお姉さんがほんとうににっこりと微笑んでくれた。しゅごい。欧米みたい。
夕食はホテルのビュッフェだったのでぽそぽそと食べつつ。夕飯にビュッフェって、特に今日そんな観光していないからいいかな、と思いつつも、テンションが下がるよね。
23時頃就寝。明日は晴れるかな!

2017年ロシア旅行記(3) モスクワ1日目

さていよいよロシア二日目!本日はモスクワの観光がメインです。
赤の広場、グム百貨店やクレムリンに向かいます。

朝は7時頃起床。まったく起きずにぐっすりでした。
朝食は定番ビュッフェ。色々見ながら試しに取ってみた黒パンが。が。
とてもおいしい!
多分人を選ぶ味なんです。酸っぱいから。酸っぱいけど噛み応えがあって、サワークリームなどを塗るととてもまろやかでおいしいの。
私は大変これを気に入ってしまいまして、スーパーで山のように黒パンを買ってスーツケースに詰めて帰りましたよ。冷凍すると味が落ちましたが。。。。
でも多分ほんとに人選ぶ。現にツアーの他の人たちは白パンばかり食べていたもの。
黒パンの供され方もね、二等辺三角形(って久しぶりに使う言葉)のつまめるほどの大きさに切られてるから、多すぎず少なすぎずでちょうどよいの。品良い大きさ。
これが白パンと交互に盛られてテーブルに出される様は、ロシアの人々の意外な美意識を見ることができて大変楽しいものです。っていうか炭水化物がもりっとある光景はどことなく幸せ感が漂うものだよね。

閑話休題

朝起きたときは晴れていたのだけれど、赤の広場に着くころには曇りでした。
ノースリーブにカーディガンでちょうどよい感じです。
赤の広場はクラスナヤ広場と言うそうですが、このクラスナヤってのがロシア語で「赤い」という意味なのだとか。何がどう赤いねんと思ってたのですが、別の意味で「美しい」という意味があるらしく、綺麗な広場だよ~くらいの意味合いだそうです。てっきりブラッディな感じの来歴があると思っていたので拍子抜けしました。
赤の広場さぞやパッカーンと開けて美しい場所なのかと思いきや、スポーツイベントの設営工事でめちゃくちゃ雑然としていました。しかも工事していたし。

 

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(ロシアは冬は積雪が多いので、夏の暖かい時期が工事のベストシーズンなのだとか。ゆえに街中も工事による渋滞がちらほら見受けられます)
あれがレーニン廟だよ~と言われてもレーニンに興味がないのでふうんという感じでしたが並んでいる銅像は権力順に立っていると知り俄然えげつなさの増す印象。
あの玉ねぎみたいな聖ワシリー寺院は横目で眺めるのみでした。ほんとうに玉ねぎ。玉ねぎじゃなくてクーポラというそうです。ロウソクの火を模したロシア独特のデザインなんですってよ。でも玉ねぎだよね。色が金色ならなおのこと。

で、この赤の広場のすぐ隣にグム百貨店があります。

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グムってのはロシア語で総合百貨店を意味する言葉、の略称なんだそうです。素っ気なさがソビエトと思いきや19世紀の帝政ロシア時代にできたというので偏見でした。
外観もさりながら内装がとても綺麗、というか整然としていて目に心地よい。

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三通路に分かれていて、Appleや高級ブランドや化粧品などのお店が入っています。あんまり通路が広くない印象なので結構込み合いがち。真ん中の噴水が良い集合場所です。
階段やランプなどいちいちかわいらしい。
有名だというアイスを食べたつもりでしたが、本当に有名なのは別の売り場で売ってたものらしい。まあいいか。
お土産を買うなら高級食料品店だそうです。グム百貨店の名前やロゴが入った紅茶などが売られていて、ほいほい買いました。

 

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お昼は近くのレストランで。
キエフ風カツレツというものを食べたのですが、チキンでバターをくるんで揚げたものらしく、ナイフを入れるととろけたバターがびゅわっと出てきます。お皿に油膜がどばーっと広がるのはなかなか蠱惑的ですらあります

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味も美味しい。美味しいんですがカロリーの暴力感がすごくて、全部は食べきれませんでした……。

午後はいよいよクレムリン
まずはウスベンスキー寺院へ。ロシア正教会の有名な大聖堂らしい。

 

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ここはイコンまみれで、もうくどいくらいのイコンイコンイコンイコンなんですよ。
イコンというのは聖書とかに出てくる重要な話を描いたもので、どちらかと言えば正教会で用いられる図像を指すことが多いようです。あんまヨーロッパの教会でイコンって聞かないもんね。
正教会におけるイコンは、芸術的な意味合いはなくってお祈りのためのホーリーなものなんだそうです。あくまでイコンを通じて原像にお祈りするというスタンスのため、正教会では「遠距離恋愛の時の、恋人の写真」と例えられているとかなんとか。
もしそうだとすればこの聖堂は恋人の写真だらけ。
祈る、ということに対する執念を感じます。こんなんよう建てられんです。ただ祈ると言うことに関しては、ロシアはヨーロッパに比べてもう少しプラグマティックというか、宗教<パワーみたいな印象をうけます。ロシア革命のせいでしょうか。はたまたプーチンさんのなせるわざなのでしょうか。

 

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あとは鐘とかみました。写真だけぺたぺたと。

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そしてその次は武器庫へ。
武器庫という名前ですがまあ博物館のようなもので、エカテリーナ二世が使っていたドレスや馬車などが展示されています。使われていた食器なんかですね。この辺りはあんまりフランスとかイギリスとかと変わらないのかなあと思ってざらーっと見ていました。
馬車とか馬具の辺りはちょっと興奮しながら見ていました。ウィーンの馬車美術館ではもんのすごくテンションが上がって意味もなく二時間くらいうろついて受付のお姉さんに怪しまれましたが、ツアーなので強制的に連れて行かれます。
ぼーっと見てるとガイドさんに呼ばれてしまうので笑 なんでも連れてってくれて楽だけれど、ツアーはこういうときにフラストレーションですね。

 

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武器庫から出ても空は晴れています。夕飯のレストランはオープンカフェのようになっていて、楽しくビールが飲めました。

 

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ホテルに帰ったのは8時くらいか……?スーパーに行こうか、などと言っていましたが力尽きて寝ました。

2017年ロシア旅行記(2) 成田空港~モスクワ到着

【1日目 成田~モスクワ】


10:00発の便だったので、8:45にはカウンターに集合するよう言われていました。

成田へのアクセス方法は色々あるかと思いますが、一番楽な池袋からのリムジンバスを使って向かいました。(http://www.limousinebus.co.jp/)
6:00発だったのですが、帰国する外国の方がたくさんいらっしゃって、ほぼ満席の状態でした。コンセントがあればゲーム(要するにFGO)とかできたのになあ!と思いつつ、うたた寝したので一瞬で成田に着いていました。涎すごい垂らした気がする。もはや覚えていない。ただ前の外国の女性がタブレットを使って住宅の見取り図?のようなものに凄まじい勢いで書き込みをしてメールを盛んに飛ばしていたのは覚えている。

何語か分かんなかったけれど最後に分かりました。タイ語でした。


8:00くらいに成田に着いちゃったので空港内をぶらぶら。サングラスいいのないかなあ~と探しつつお菓子など買いつつカフェで充電などしつつ。よくケツで潰すのでいつもサングラス難民。
第二ターミナルの出発口って充電スペースないんだなあ~と思ったが帰国したときに、到着階らへんにあるということに気づいた。うっかり。


8:30頃友人と合流、カウンターへ。この手のツアーにつきもののイヤホンガイドを受け取ります。その後チェックインしたので座席は真ん中列の真ん中だったよ~。狭い。
ツアーが至れり尽くせりなので搭乗口でも添乗員さんが声かけてくれるのですが、その時に気づいた。


このツアー、若者がいない。

いやもう20代なんて私と友人だけで、あとは妙齢のご夫婦とおばあさま軍団だけなんですよ!!!!この時点でちょっと嫌な予感はしていたのですが、後々この高齢者率にとってもイライラすることになりました。後述のこと。

 

飛行機はJAL~久しぶりのJALでの出発ですがやっぱりきめ細かいのう。でも席の前のモニターが映らない人が続出していて、設備の劣化をサービスでカバーしようとしていないかい、などと思いました。あとベつにそこまでケアしてくれなくてもよしなにやるよ……と思ったけれど、高齢のお客さんはいやもうそこまで聞かんでも見れば分かるやん、ということを結構聞いていたので、このレベルのケアが必要なんだなあと思いました。あのサービスは保身もあるのだな。

機内食は至ってふつう。食後のハーゲンダッツを食べながらドラえもんの映画などを見て過ごしました。

フライトは10時間くらい?向こうの14時くらいにモスクワはドモジェドヴォ空港に到着致しました。


ただ関門が一つありました。
それは、入国審査です。1時間くらいはかかりますかね~とかいう話を聞いていたので、ああまあそんなものかな……と思いつつ並びました。

結局、2時間半待ちました。
JALの職員さんに聞いてみたところによると、どうもロシアでは入国・出国管理をなるたけゆっくりやるように指示が入っているらしい……?パスポートチェックする機械がのろいというのもあるようですが。
空港で働く職員さんも美男美女なのですが徹底して英語を喋ってくれないので「これがロシアだぜ!」という感じがしました。

どうにかこうにか入国審査を終えたあと、外から撮った空港。
綺麗な青空にテンション上げつつホテルへ。

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ホテルはここ、ミランホテル。(https://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g298484-d661896-Reviews-Milan_Hotel-Moscow_Central_Russia.html)
着いたらJALのCAさんをお見かけしたので、安全かつ良い感じのホテルなのだと思います。実際とても綺麗で、ロビーが吹き抜けなのでとても明るくて感じが良かったです。
到着したら結婚パーティが行われていて、綺麗な花嫁さんがシンプルなドレスを着て写真撮影しているところでした。ロシアでは今がフォトシーズンなのか、あちこちで結婚式の写真を撮っている姿に出くわしました。皆とってもきれい!

夕飯はつかないとのことだったので、ホテルのすぐ傍にあるスーパーへ行ってみることに。すぐ傍って言っても徒歩10分くらい普通にかかるんですけれどもね。
お野菜が量り売りだったりして戸惑いながらリンゴとカップめんみたいのを買いました。カップめん。パスタ?なんか美味しかったです!

 

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で。で。ツアーのメンバー構成問題についてちょびっと。

あんまり愚痴を言うのもアレだなあと思うのですが、楽しかったロシアツアーで唯一イライラしまくったところだったので書いときます。
高齢者の方が多いと何がイライラするかと言うと、皆結構自分勝手だからなんですよね。。。列への割り込みとか普通にするし、英語しゃべれないからって日本語で話しかけて通じないことに怒ってるし、フラッシュたくなって言われてるのに「あら~わかんないわ~」ってフラッシュたきまくるし!
ちょっとお高めのツアーなので、変な人はいないだろうと思ったらとんでもない。自由時間が少ないのも仇になりました。何しろすぐ文句を言うわ人を顎で使うわで、若い人=添乗員じゃないんですけれども!という気持ちで日程後半はへろへろでございました。
あとねえ地味にきついのが歩調……。ゆっくりのろのろたくさん歩くのは膝にくる……。


というわけで、自由時間のないツアーの時は、お客さんの構成を事前に確認しておくと心の準備が出来て良いかと思います。年齢層は揃えて欲しいなあという気持ち is とてもある。

 
しけた話はこれでおしまい!次はモスクワ、クレムリンなどの観光をば。

2017年ロシア旅行記(1) 事前準備と予備知識編

2017年7月21日から27日まで、ロシアはモスクワ・サンクトペテルブルクへ行って参りました。
いつもは飛行機+ホテルだけ予約して自由行動というパターンが多いのですが、ロシアということでビザの手配が難しそうだなという点と、キリル文字全く分からんという恐怖感から、自由時間ほぼ皆無の阪急交通社のツアー(トラピックス)に申し込みました!

 

ロシア。それは大陸。それはラスプーチンとアナスタシア、チェブラーシカにユーリ!、ボルシチクワスマトリョーシカドストエフスキーの国……。

というイメージくらいしか正直なところなかったので私の中ではまあエルミタージュ美術館に行ければいいかなあくらいの期待値でした。忙しくてツアー内容はさほど見ていなかったのですが、なかなか強行軍だったようです。というか自由時間が皆無というのが地味に切なかった。モスクワの地下鉄とか見たかったな~再訪だな~。

 

だってなんといってもロシアの人たちは優しいのです。愛想笑いとかしないけれど、困っているとさらーっと助けてくれるし、英語喋れる若い人は一所懸命喋ろうとしてくれるし、だめなものはだめ!って言ってくれる。親切。

そりゃあまあ、うわって感じの酔っ払いもいるし、おいおい兄ちゃんクラクション激しすぎるだろ、みたいな人もいますし、列?なにそれ?みたいな人もいますが、それはどこでも一緒だしね。


酷暑日本を離れ、寒いロシアを謳歌すべくいざ行かんプーチンの国へ!

 

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【事前準備/持って行ったもの】


申込/ビザ

旅行自体の申込は大体一か月くらい前に。この辺りはツアーなので、旅行会社さんのイントロダクションに従って書類などを準備すればオッケーです。送ったのはパスポートと証明写真だったかな。発行されたビザには顔写真とかなくて、あの証明写真はいったい何のため…?となったのですが。

あ、あとCプラグは必須だよ。



ガイドブック

えるしっているかロシアのガイドブックにことりっぷはない。
ひとえにその軽さから愛用していることりっぷ、ロシアのやつはないんですねー!切ない。あるのは地球の歩き方(ごんぶと)とるるぶ(観光客感丸出し)くらい。
事前に盛り上がる為の小道具+お土産チェックのためにるるぶのを買いました。

 

現地通貨

 ルーブルです。大体1ルーブル=2円くらいで換算しておけばよろしいでしょう。

ツアーなので成田で両替しろってうるさかったので5000円だけ両替しましたが、レートがクソみたいに高くてぐぬぬってなりました。普通にカードばりばり使えるしキャッシュ使うとこなんてほぼほぼなかったっすよ。自販機でさえもカード使えるし。

というわけでお守り代わりに現金持っときたい人以外は、現地で両替するのがよいかと思います。その辺にATMあるのでね。

 

服装

こいつがですね一番の曲者だった。
というのも、モスクワは最高気温25度くらい、サンクトペテルブルクは22度くらいと聞いていたので、気持ちとしては「晴れた日の軽井沢かな?」って感じだったんですよ。
私自身が暑がりということもあって、用意したのは以下通り。
・ノースリーブx2
・半袖x1
・長袖シャツx2
・ちょっと厚手のパーカー
・カーディガン
ユニクロのぺらぺらの防水ウインドブレーカー

曇天のモスクワは、ノースリーブにカーディガンで余裕でした。
けれど雨のサンクトペテルブルクは……!そしてネヴァ河クルーズは、これ普通に革ジャンでいいんじゃない??というくらいの冷え込み。
ガイドさん曰く、ロシアの夏はもっと暑いんですけどね~ということだったので、一概には言えないかもしれませんが、風を防げる分厚いウインドブレーカーにカーディガン+Tシャツもしくは長袖などを着て行く方が寒さ対策にはいいかと思います。
あと夏のロシアはぱらぱらっと雨が降ることが多かったので、傘とか雨よけの格好は不可欠です。ご参考までに。

 

治安

 これは正直あんまり参考になんないかもです。ツアーで行ったので。

一応白夜のシーズンに行ったので夜真っ暗な道を歩くってことはなかったですが、さすがに夜10時近くになると酔っ払いが多発します。ホテルの傍でもふつーにいます。

あと夏は観光客でエルミタージュ宮殿も美術館もごった返すので、スリに注意する必要はあります。大体他の国とおんなじだね。

 

お酒

 10時以降はスーパーでお酒類を売ってくれません。ホテルでは買えるのかな。

いずれにせよ酒盛りの調達は10時までに済ませましょう。ビールはでっかくて美味しいです。まあきっとウォッカの方がメジャー、というか美味しいんだろうけれど、ロシアのビールもそこそこに美味しかったよ。

 

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参考書たち

ロシアの事前勉強はこのように。

 

1) 「サンクト・ペテルブルグ―よみがえった幻想都市」

-行先がサンクトペテルブルクことピーテルだったので、歴史のざっくりとしたお勉強のために。サンクトペテルブルクは沼地に作られた人工都市です。意外と運河。エカテリーナ二世の治世のさらっとしたおさらいにもなりますね。

 

2) 「女帝エカテリーナ

-歴史漫画といったらこの人でしょう!ということで、池田理代子女帝エカテリーナ。エルミタージュという言葉を初めて知ったのはこの漫画からで、そのスケールにどきどきしたのを覚えています。漫画で読むサンクトペテルブルク史。

 

3) 「プーチンの世界」

-私はプーチンさんのビジュアルが結構好きなんですけれども、プラグマティックな考え方も結構好きで、ロシアと言う国に憧れを抱く一因にもなってました。そんな彼の思考、指向性を探る本。ちょっと硬めな本ですが結構面白いよ。

 

4)「 ぬくもり雑貨いっぱいのロシアへ」

-ロシア雑貨の可愛さたるや!手作り感というか、素朴な感じがとてもいいんです。日本育ちのセンスだと、な、なんなのそれは!と思うデザインに出会うことも多いんですが、それと同じくらいクールでパンチのきいたデザインに出会うこともあります。しびれます。アヴァンギャルドです。

 

 

次からは日本出発~モスクワ着までを書こうと思います。がんばります。

プライドか復讐か/「シューメーカーの足音」

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モームの「月と六ペンス」が、芸術の世界に生きる者と現実世界に生きる者の対比であるように、この本における斎藤さんと智哉くんも、芸術と現実の対比であるのかなあと思った。

どちらが幸せとかそういう話ではなく、ただ靴に対する思い入れが違うのかなあと。

そういうのってあるよね。

作者が描写する靴がなまめかしくて、好きです。

私は裸足族なので、恐らく一生理解することのない感覚なのでしょうけれど。

話全体としては面白かったけど、帯やあらすじから受ける印象とは

違う方向へストーリーが展開していった感じです。

 

あらすじをば。

主人公は、靴職人の斎藤さんと智哉くんという二人の日本男児です。

 

斎藤さんはお店を大きくするために、イギリスのなんか偉い人たちに取り入って、一所懸命異国の地でがんばるわけです。

お手製の靴を工業ラインに乗せる為に工場を作るのだが、その工場を作る為にせっかく買ったアッパークラスの象徴たる車も売ってしまう。

涙ぐましい。

そもそも一心不乱に靴の木型を削って自分の血だらけにしてしまうあたり、

靴に対する思い入れがもんのすごいわけです。

野心と技術でここまでのし上がってきた、一見いけ好かない奴だけれど一所懸命な男なわけです。

 

対する智哉くんは、日本で靴職人として頑張っているわけだけれども、

斎藤さんほどがむしゃらに、血みどろになってやっているわけではありません。

お友達の英国人、ショーンと小粋なジョークなど飛ばしつつ、なんかこう、楽しそうなわけ。あんたなんかのんきすぎじゃない?という。そのせいか人格の描写も、斎藤さんに比べて薄味な感じです。ふわふわしよる。

 

でもふわふわな智哉くんは、復讐の為に斎藤さんのことを狙っていたのです。

外堀からじわじわと斎藤さんを追いつめていき、しかし斎藤さんも黙ってやられるようなタマではなく、二人の靴職人の過去の因縁がぶつかりあったりなどするわけです。

ちょっと智哉くんの策が上手く行きすぎていて、おやおや?など思ったりもしますし

どんでん返しってなんだろう。ミステリーとは。的な疑問もあります。

 

けれどなんとなく、ああ私は斎藤さんの方が好きであるな、と思わせるラストシーンでした。(そして多分これは、作者の人も同じなのでは?と思う)

読んでいると靴に詳しくなれるかも。